SkyAgent SecurePrint Ex.では、クライアントPCで共有プリンターを選択すると初回選択時はプリンタードライバーのダウンロードを行います。
この時、SkyAgentサーバーとの接続に失敗してエラーとなる場合があります。
発生条件
クライアントPCとSkyAgentサーバーのドメイン(WORKGROUPを含む)が異なる場合や、その両ドメインが信頼関係に無い場合に当該エラーが発生することがあります。
対処方法
クライアントPCとSkyAgentサーバーを同一ドメインで運用することを検討してください。
同一ドメインでの運用が難しい場合や同一ドメインでもエラーが発生する場合は、以下の対処方法を上から順に優先して実施し、エラーが解消するか一つずつ確認してください。
① グループポリシーの設定を変更する
クライアントPCで、以下のグループポリシー設定を変更します。
- クライアントPCでキーボードの[Windows]+[R]キーを押し、「ファイル名を指定して実行」を表示します。
- "gpedit.msc"と入力して[OK]を押し、ローカル グループ ポリシー エディターを起動します。
- 以下のとおり設定を変更します。
- [コンピューターの構成]-[Windowsの設定]-[セキュリティの設定]-[セキュリティ オプション]の[デバイス:ユーザーがプリンタードライバーをインストールできないようにする]
- [コンピューターの構成]-[管理用テンプレート]-[ネットワーク]-[Lanmanワークステーション]の[安全でないゲストログオンを有効にする]
- [コンピューターの構成]-[管理用テンプレート]-[プリンター]の[ポイント アンド プリントの制限]
- [有効]を選択
- [ユーザーがポイント アンド プリントをできるサーバー]のチェックON
- SkyAgentサーバーの完全修飾サーバー名とIPアドレスを、セミコロンで区切って入力
複数ある場合は、セミコロンで区切って同様に入力
- 「新しい接続用にドライバーをインストールした場合」に「警告または昇格時のプロンプトを表示しない」を設定
- 「既存の接続用にドライバーを更新した場合」に「警告または昇格時のプロンプトを表示しない」を設定
- [コンピューターの構成]-[管理用テンプレート]-[プリンター]の[ポイント アンド プリントの実装 - 許可されたサーバー]
- [有効]を選択
- [表示]から、SkyAgentサーバーの完全修飾名とIPアドレスを設定
- クライアントPCを再起動します。
- SkyAgentSecurePrintExで共有プリンターを選択し、エラーが解消するか確認してください。
② 更新プログラム適用によるエラーの対処
Windows Updateにより2021年8月の印刷スプーラーの脆弱性に対応する更新プログラムを適用したことで、SkyAgentサーバーに接続できなくなっている可能性があります。
前述の対処方法①を実施しても接続エラーとなる場合は、以下の対処方法を実施してください。
【対処方法②-(1)】更新プログラムを適用する
SkyAgentサーバーとクライアントPCの両方で、2021年12月以降の更新プログラムを適用します。
適用完了後、クライアントPCのSkyAgentSecurePrintExで共有プリンターを選択し、エラーが解消するか確認してください。
【対処方法②-(2)】プリンタードライバーのインストール制限を無効にする
管理者権限を持たない標準ユーザーでクライアントPCを利用する場合、クライアントPCのグループポリシー設定を変更する必要があります。
対象方法②-(1)を実施しても接続エラーとなる場合は、以下の手順でポリシーの変更を行ってください。
- クライアントPCでキーボードの[Windows]+[R]キーを押し、「ファイル名を指定して実行」を表示します。
- "gpedit.msc"と入力して[OK]を押し、ローカル グループ ポリシー エディターを起動します。
- [コンピューターの構成]-[管理用テンプレート]-[プリンター]の[プリンター ドライバーのインストールを管理者に限定する]を[無効]を設定します。
- クライアントPCを再起動します。
- SkyAgentSecurePrintExで共有プリンターを選択し、エラーが解消するか確認してください。
【対処方法②-(3)】レジストリを変更する
対象方法②-(1)、(2)の実施後も接続エラーになる場合は、クライアントPCとSkyAgentサーバー両方で以下のようにレジストリを変更し、強制モードをオフにすることでエラーが解消できる場合があります。
※レジストリの変更によりセキュリティが低下する恐れがあります。
※レジストリは、誤って変更・削除すると、OSに重大な影響を与える可能性があります。慎重に操作してください。
- クライアントPCでキーボードの[Windows]+[R]キーを押し、「ファイル名を指定して実行」を表示します。
- "regedit"と入力して[OK]を押し、レジストリエディターを起動します。
- 次のパスを開き、DWORD(32ビット)値のレジストリサブキーを作成します。
既に有る場合は、値を確認し必要に応じて修正します。
パス |
HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Control\Print |
名称 |
RpcAuthnLevelPrivacyEnabled |
型 |
REG_DWORD |
値 |
0 |
- SkyAgentSecurePrintExで共有プリンターを選択し、エラーが解消するか確認してください。
③ Windows資格情報を追加する
前述の対処方法①、②を実施しても接続エラーになる場合は、以下の手順でクライアントPCにWindows資格情報を追加します。
- クライアントPCで、コントロールパネルの「資格情報マネージャー」を開きます。
- [Windows資格情報]を選択します。
- [Windows資格情報の追加]を選択します。
- 各入力欄に次の情報を入力します。
インターネットまたは
ネットワークのアドレス |
SkyAgentサーバーのサーバー名またはIPアドレス |
ユーザー名 |
共有プリンターへのアクセス権限があるアカウントのユーザー名 |
パスワード |
上記アカウントのパスワード |
- [OK]を押します。
- SkyAgentSecurePrintExで共有プリンターを選択し、エラーが解消するか確認してください。